★酸素欠乏)

酸素不足状態の生体の細胞内では、乳酸の生成量が増大するので血液は酸性に傾きます。これによって呼吸中枢、心臓中枢などが刺激されて、呼吸深度、心拍数の増加が起り、空気をより多く呼吸して酸素摂取量を補い、血液をより大量に循環させます。
また、生体は低酸素状態に陥ったときに赤血球を増加し、低酸素状態を酸素運搬能力の増大で補おうとします。従って、高地で生活する人は赤血球が多いのです。
一方、脳の血管は拡張して大量の血液を受け入れるという、様々な補償機構や機能が動員されます。しかしその限界は、気中酸素濃度16%位までで、これ以下では補償は不能で、酸素欠乏症の症状が顕著となります。